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2010年07月 アーカイブ

アメリカの経済事情

今後のアメリカ経済を考えるに当たって、懸念材料を考えました。


それはドル安により輸出が好調であるにもかかわらず、貿易収支赤字改善が遅れている大きな要因であるアメリカの輸入依存体質の問題です。


85年春以降のドル安によって、生産、雇用が伸び、稼働率が比較的高い水準にあるにもかかわらず、製造業の体質強化が実現できないのではないかという懸念でもあります。


そのことは、アメリカの製造業がその供給力の限界に達し、需要の増加に対応できなくなるとともに、ボトルネック・インフレが発生する可能性にもつながるもの考えられます。


最近みられている稼働率の上昇や失業率の低下を背景として、インフレ懸念を危惧する見方が現れ金利等もやや上昇してきています。


しかし、消費者物価上昇率自体に上昇の動きはなく、賃金上昇率がなお消費者物価上昇率を下回っていること等からインフレ懸念が現実のものとなっているわけではありません。


しかしながら、こうしたインフレ懸念がひとたび現実のものとなれば・・・。


再び金利上昇への思惑がひとり歩きする中で資産市場の不安定性が高まり、アメリカ経済を始めとする世界経済の見通しを不透明なものとするでしょう。

アメリカの経済事情 2

このような状況を回避するためには、現在みられている設備投資の増加等が、製造業を中心としたアメリカ企業の国際競争力を高める方向に働き、輸出を含めた需要の増加に対応していくことが必要とされるでしょう。


ドル安のメリットを最大限生かしていくためにも、現在現れてきている価格面の競争力の回復・向上。


また、それだけでなく、品質面、経営面等を含めた広い意味での競争力の回復・向上が期待されています。


現在みられている変化が、こうした望ましい方向に沿って確実に進んでいくためには、アメリカ自身の一層の努力が必要なのです。


資産市場と実体経済の相互関連が緊密化してきている状況では、資産市場における不測の変動から生じる実体経済への悪影響を回避し、資産価格と実体経済の調和を実現させるための政策の役割はますます重要となってきています。


したがって、各国との政策協調を含め今後の経済運営を考えるにあたっては、資産市場と実体経済のどちらか一方を中心とした考え方では限界があるのです。


両方の相互関連を見据えた経済運営が今、正にもとめられているといえます。

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