アメリカの経済事情
今後のアメリカ経済を考えるに当たって、懸念材料を考えました。
それはドル安により輸出が好調であるにもかかわらず、貿易収支赤字改善が遅れている大きな要因であるアメリカの輸入依存体質の問題です。
85年春以降のドル安によって、生産、雇用が伸び、稼働率が比較的高い水準にあるにもかかわらず、製造業の体質強化が実現できないのではないかという懸念でもあります。
そのことは、アメリカの製造業がその供給力の限界に達し、需要の増加に対応できなくなるとともに、ボトルネック・インフレが発生する可能性にもつながるもの考えられます。
最近みられている稼働率の上昇や失業率の低下を背景として、インフレ懸念を危惧する見方が現れ金利等もやや上昇してきています。
しかし、消費者物価上昇率自体に上昇の動きはなく、賃金上昇率がなお消費者物価上昇率を下回っていること等からインフレ懸念が現実のものとなっているわけではありません。
しかしながら、こうしたインフレ懸念がひとたび現実のものとなれば・・・。
再び金利上昇への思惑がひとり歩きする中で資産市場の不安定性が高まり、アメリカ経済を始めとする世界経済の見通しを不透明なものとするでしょう。