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2010年09月 アーカイブ

アメリカの経済事情 5

アジアNICsの対日本向け輸出の増加には、もちろんアジアNICs自身の努力が必要でした。


それに加え、日本の技術協力・移転などによりアジアNICs製品の品質が向上し日本市場でも一応の評価を得たこと。


また、日本企業が生産基地をアジアNICsに移転し、急速な円高下で製品の輸入が促進されたこと等が推察されます。


しかし、アジアNICsの対米輸出のシェアは依然として高く、対米貿易収支黒字も86年、87年と拡大しました。


韓国では86年の73億ドルから87年には96億ドルへ、台湾でも同136億ドルから160億ドルへ急増し、香港、シンガポールでも対米貿易黒字は拡大しました。


その一方、対日収支は日本向け輸出が急増したものの、輸出の増加が中間財等の輸入の増加をもたらしやすい構造がまだ残っていることから、依然として赤字となっています。


こうした中で、対米を中心とする貿易収支黒字の増大は、多くの先進国との間で各種の貿易摩擦を招くこととなったのです。

アメリカの経済事情 6

アジアNICsの輸出増加には、従来から労働コストが安価であったこと。


また、早くから工業化に着手し工業製品の輸出基盤がある程度整備されていたこと等がありますが、86年以降の急増の要因としてはドル安(=NICs通貨安)が直接に働いています。


アジアNICsの通貨は概ねドルに実体上ペッグしていることから、ドル安は対円・欧州通貨ではアジアNICs
通貨の大幅な下落を意味しており、アジアNICs製品の価格競争力を強化しました。


しかし87年に入ってアジアNICsの通貨にはやや変化がみられます。


韓国、香港、シンガポールの通貨が対ドルレートで依然として小幅な上昇ないしは横ばいであるのに比べ、新台湾元の対ドルレートは87年1~3月期から10~12月期にかけて18.4%。


また、87年1~3月期から88年1~3月期では22.1%上昇しました。


台湾の輸出も87年末から鈍化してきています。

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